転職エージェントの断り方【例文3選】退会メールも元CAが解説

転職エージェントの断り方

転職エージェントの断り方・退会方法|断られる側だった私が教える「印象を壊さない正解の言葉」

さやか

この記事を書いた人:さやか 元キャリアアドバイザー・現職人事

飲食チェーンの店長を4年経験したのち、人材会社でキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーとして3年間、転職者と企業採用の両面を担当。現在は人事として新卒・中途採用に携わる。※画像はイメージです

キャリアアドバイザーとして働いていた頃、私は月に20名ほどの求職者を担当していた。求職者から「お断り」の連絡を受けるのは、日常的なことだった。

正直に言う。断られること自体は、まったく傷つかない。私たちは数字で仕事をしているから、成約率が下がることへの悔しさはあっても、「断られた」という事実そのものは日常だ。

ただ——「無視」だけは、本当に困った。

メールを3通送っても返信がない。電話をかけても出ない。LINEの既読すらつかない。そういう状態が続くと、CA側は「もしかして何かあったのか」と本気で心配する。緊急連絡先に電話すべきか検討することもある。求職者が意図していないところで、余計な工数をかけさせてしまっているのだ。

一方で、「断り方がうまい人」というのは確実に存在した。きちんと理由を添えて断ってくれた人とは、その後も良い関係が続き、次の転職のときに相談してもらえることもある。連絡を無視してフェードアウトするより、一言伝えるほうが、自分にとっても得になる。

このページでは、断られる側にいた私が、「どう断れば角が立たないか」「退会手続きはどうするか」「断った後に求人情報は使えるか」を、現場目線でそのまま書く。

この記事でわかること

  • 無視し続けたときにCA側で何が起きているか
  • 内定・他社決定・休止・相性NG、それぞれの断り文句の正解
  • そのままコピペできるメール・電話テンプレート
  • 主要エージェントの退会・登録解除の具体的手順
  • ブラックリストの実態と再登録の可否


無視し続けると、CA側では何が起きているのか

「返信しなければ自然消滅するだろう」——そう思っている人は多い。実際のところ、それは半分正解で、半分は大きな誤解だ。

CAには、求職者ひとりひとりに対して「フォローアップ件数」のノルマが課されている会社が多い。私が在籍していた会社では、登録から一定期間内に面談設定できなかった求職者に対して、最低3回のコンタクト試行が義務付けられていた。つまり、あなたが無視しても、CAは3回まで自動的に連絡し続ける。

3回試みて反応がなければ、多くの場合「連絡不通」フラグを立てて担当から外れる。これだけ聞けば「じゃあ無視でもいいじゃないか」と思うかもしれない。だが問題はその後だ。

システムに「連絡不通」として記録が残ると、同じエージェント内での再登録時に要注意フラグとして引き継がれるケースがある。明示的な「ブラックリスト」ではないが、担当者の引き継ぎメモに「複数回連絡試みるも反応なし」と記載されると、次回の担当CAが腰が引けた状態でスタートすることになる。結果として、サービスの質が下がる。

また、複数のエージェントを掛け持ちしている求職者が全員を無視し続けると、あなたの名前で複数社から同じ企業に応募が重複エントリーされるリスクもある。エージェント経由の応募は、エージェント側がシステム登録するため、あなたが把握していないまま進んでいることがあるのだ。

一言返信するだけで、これらのリスクはすべて消える。それだけの話だ。

シチュエーション別・断り方の正解はこれだ

① 自社(同エージェント)経由で内定が決まった場合

一見「断る必要がない」ように見えるが、入社するか辞退するかを、速やかに明確に伝えることが必要だ。

よくあるのが「とりあえず内定をもらっておいて、他社の選考も続けながら保留」というパターン。CAとしては、この状態が最もつらかった。企業側には「決断まで時間をもらっている」と伝える必要があり、内定者の枠が他の候補者のために使えない状態が続く。

このケースでの正解は、「内定の受諾・辞退の判断は〇月〇日までにお伝えします」と期限を自分から切ること。曖昧なまま引き伸ばすほど、その後の交渉がしにくくなる。

② 他社(別エージェント or 直接応募)で決まった場合

これは最もシンプルに報告してよい。余計な説明は不要だ。CAは毎日こういう連絡を受けており、「他でご縁があった」という事実を責めることはしない。むしろ、きちんと報告してくれることへの感謝の方が大きい。

伝える必要があること:①他で内定が決まったこと、②入社予定であること、③これまでのサポートへの感謝。この3点だけで十分。入社先企業名を聞かれることがあるが、答える義務はない。

③ 転職活動を一時中断する場合

体調・家族事情・会社の状況変化など、理由はさまざまだ。このケースで多くの人が躊躇する理由は「また再開したときに気まずい」という感情にある。

だが逆だ。「一時中断します」と正直に伝えた人の方が、再開時に歓迎される。私の経験では、一時中断を丁寧に伝えてくれた人が再連絡してきたとき、CAとしてより力を入れて支援したくなった。人として信頼できると感じるからだ。

伝え方のポイントは「再開の見込み時期をぼんやりでも添えること」。「半年後くらいには動けるかもしれません」の一言があるだけで、CAの受け取り方がまるで変わる。

④ 単純に「このエージェントと合わなかった」場合

これが最もデリケートで、多くの人が「正直に言えない」と感じるケースだ。担当CAの態度が気に入らなかった、紹介案件の質が低かった、連絡が多すぎた——こういった理由は、当然言いにくい。

正直に理由を言う必要はない。「諸事情で活動の継続が難しくなりました」「自分の方向性を改めて考えたいと思います」——この2つはCAの世界では「お断りの定型文」として認識されており、追求されることは少ない。もし追求されるようなら、そのCA自体が問題だ。

担当変更を希望する場合は「別の担当者に変えていただくことは可能でしょうか」と直接言っていい。これは権利だ。サービスを受ける立場として、遠慮する必要はない。

そのままコピペできるメール・電話テンプレート

以下のテンプレートは、私がCAとして受け取った連絡の中で「これは気持ちよく受け取れた」と感じた表現をベースに再構成したものだ。

【パターンA】他社で内定が決まった場合のメール

件名:活動終了のご連絡/〇〇(氏名)

〇〇様

お世話になっております、〇〇です。

この度、別の機会を通じて内定をいただき、入社を決意いたしました。つきましては、誠に勝手ながら、現在の活動を終了させていただきたくご連絡申し上げます。

ご支援いただいた期間、丁寧にサポートしていただきましたこと、大変感謝しております。

お手数ですが、登録情報の削除についてもお手続きいただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

【パターンB】活動を一時中断する場合のメール

件名:活動休止のご連絡/〇〇(氏名)

〇〇様

お世話になっております。突然のご連絡となり恐縮ですが、諸般の事情により、しばらく転職活動をお休みさせていただくことにいたしました。

再開の際は改めてご連絡させていただきます。それまでの間、連絡をお控えいただけますと幸いです。

これまでのご対応、誠にありがとうございました。

【パターンC】相性・方向性が合わなかった場合のメール

件名:サービス退会のご連絡/〇〇(氏名)

〇〇様

お世話になっております。本日は、登録の退会をご依頼したくご連絡いたしました。

自身のキャリアの方向性を改めて整理したいと思い、現時点での活動継続を見送ることにいたしました。

お手数をおかけしますが、退会・個人情報削除のお手続きをお願いできますでしょうか。

ご支援いただきましたこと、御礼申し上げます。

【電話で断る場合】伝えるべき3つの要素

電話での断りを苦手とする人は多い。「引き止められたら断れない」という不安からだ。ただ、電話で伝えるのは①結論→②理由(一言)→③感謝の順で話すだけでよく、それ以上の説明は不要だ。

電話での例文:

「〇〇様、お世話になっております。〇〇と申します。本日は活動を終了させていただきたくお電話しました。別の機会を通じて入社が決まりました。お力添えいただいたこと、本当にありがとうございました。退会のお手続きもお願いできますでしょうか。」

主要エージェントの退会・登録解除の手順

退会方法はエージェントによって異なる。主要サービスの退会経路をまとめる。

エージェント名 退会方法 個人情報削除
リクルートエージェント マイページ内「退会手続き」より 退会後も一定期間保持。削除希望はお問い合わせフォームから別途申請
doda マイページ「会員情報」→「退会」 退会後は自動削除(一部バックアップあり)
マイナビエージェント 担当CAへ電話 or メール連絡が必要 退会申請時に同時依頼が可能
パソナキャリア お問い合わせフォームまたは担当者へ連絡 法令上の保持期間終了後に削除
ビズリーチ マイページ「アカウント設定」→「退会」 退会申請後、別途削除リクエストが必要
レバテックキャリア 担当アドバイザーへ直接連絡 退会後は個人情報保護方針に基づき処理

注意:「退会」と「個人情報削除」は別の手続きであるケースが多い。特に将来的に再登録の予定がない場合、個人情報削除を別途申請しないと情報が残り続ける。転職活動を完全に終える場合は、退会時に「個人情報の削除も合わせてお願いします」と明示することを強く推奨する。

※上記の手順は2025年6月時点の情報をもとにしている。各社の仕様変更により手順が変わる可能性があるため、公式サイトで最新情報を確認すること。

断ったら、その求人情報や内定は取り消されるのか?

「断ったらせっかく紹介してもらった求人が使えなくなるのでは」という心配を持つ人は多い。結論から言う。

エージェントを退会しても、すでに受けている選考は継続できる。

エージェント経由で応募して選考途中の場合、退会したからといって企業側がエントリーを取り消すことはない。ただし、退会後はCAによる面接対策・条件交渉・日程調整などのサポートが受けられなくなる。その点だけは覚悟が必要だ。

また、「内定をもらった後に辞退する」という行為も、エージェント側からペナルティを受けることはない。内定辞退は転職活動における正当な権利だ。ただし、内定辞退はできるだけ早く、誠実に行うこと。企業に対する礼儀として、また将来的に同じ業界で関わる可能性を考えると、雑に扱うべきではない。

なお、エージェントが「内定辞退したら違約金が発生する」などと言ってくることは、法的に認められない。そのような発言があった場合は、その場でサービスを退会してよい。

よくある質問:断った後に知りたいこと

Q. 断ったら再登録できなくなるのか?

ほとんどのエージェントで再登録は可能だ。リクルートエージェント・dodaなどは退会から一定期間(多くは6ヶ月〜1年)経過すれば再登録できる。ただし、過去の選考履歴・担当者情報はリセットされる場合が多い。再登録時は「以前もご利用していました」と一言添えると、担当CAも状況を把握しやすくなる。

Q. 断るときに、理由は正直に伝えるべきか?

詳しく説明する必要はないが、「他社で内定が決まった」「しばらく活動を休む」など、事実を簡潔に伝えれば十分だ。理由がわかると、担当者も記録を整理しやすくなる。相性が合わなかった場合も、角が立たない言い方で伝えてよい。

Q. 断ったあとも連絡が続くときはどうすればいい?

まずはメールで「今後のご連絡は不要です」とはっきり伝える。それでも続く場合は、退会(登録解除)の手続きをすれば、基本的に連絡は止まる。社会人としての最低限のマナーとして、黙って連絡を絶つのではなく、一言伝えてから終えるのがおすすめだ。

📌 この記事のまとめ

  • エージェントの連絡を無視し続けるより、状況に合った一言で断る方がお互いの負担が少ない
  • メール・電話の例文を使えば、角を立てずに断ったり退会したりできる
  • 断った後に再登録することもできる。そのときは以前利用していたことを伝えるとスムーズ

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